no.03 間取りのご紹介

こんにちは、再生デザイナーの森岡です。
法務会館の2室が竣工し、いよいよ明日は見学会です。
その前に間取りをご紹介。

58㎡の401号室『繋がりの安心感』は既存の間取りから壁を一枚撤去しただけの間取りです。

401平面図

居室2でプライベートを確保しながら、居室1とキッチンがL型の広いワンルームとなり仕切ったり繋げたりしながら入居者さんが自由に使いこなせます。
住まうこと、働くこと、色々なことが創造できる間取りとなっています。

25㎡の402号室『囲まれる安心感』は既存の間取りをそのまま継承しました。

402平面図

 

3畳程度の居室2を残すことで、居室1やキッチンと建具1枚で仕切ったり繋げたりすることが可能です。
広さと設備的な特徴から、ここは働く場として使いこなしやすい間取りとなっています。

是非見学会で舞鶴のまちと法務会館の部屋を体感してみてください♪

お部屋に関するお問い合わせはスペースRデザインまで。


再生デザイナー 森岡陽介

no.01 法務会館の401号室で考えたこと

概要を発表した後、しばしの空白期間を置いてしまった、再生デザイナーの森岡です。
いよいよ連載スタートと思ったら、あと2週間で竣工・・・汗。
さて、法務会館は1974年(昭和49年)築のレトロビル。
隣のビルに常駐されている管理人さんがビルと入居者さんとまちをゆるく繋いでくれます。
舞鶴の中でもこの一画はのどかで優しい時間が流れているようです。
そんな法務会館の401号室で考えたことは

【繋がりの安心感】

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58㎡の401号室、元々あった個室3室は廊下で繋がっていただけの分断された状態でした。

今回、壁の一部を取り除いて2DKのような1LDKへとリノベーションした室内は回遊性のある居室とプライベート性
の高い居室をつくりメリハリのある生活を可能にする間取りとしています。

分断していた部屋と部屋を繋ぐため、壁や建具を針葉樹合板で仕上げる事で連続性をつくりました。
身体に近い床から6尺(約1.8M)という一定の高さを強調し、部屋の重心を落とす事で場の安定感を高めています。

ほぼ既存の間取りの壁を操作し、連続性と安定感を持たせる事が法務会館の管理体制の延長線上にある、この場所
ならではの安心感に繋がって行く事を意識しています。

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再生デザイナー 森岡陽介

no.6 まとめ

前回の投稿から1ヶ月半。
見学会が終わり、残工事も終わり、年末になってようやく気持ちが落ち着いてきました。
今回のARK74_に様々な方が関わっている中のデザイナーの立場で、
「SOHO & RESIDENCEとは?」
「空との間とは?」
「余白とは?」
について振り返りたいと思います。

「SOHO & RESIDENCEとは?」
住居(RESIDENCE)として使用されてきた今回の2室ですが
ARK七番館の建つ高砂という地域を俯瞰して見てみるとバス、電車、地下鉄へのアクセス、つまりビジネスの要素を持つ天神・博多との相性の良さを再認識します。
働くという側面は確保したいと思いました。
また、近くには市場やスーパーがあり、大通りから少し入っただけで静かで落ち着いた下町的な環境を手に入れられます。
暮らすという側面も確保したいと思いました。
そこから生まれたテーマSOHO & RESIDENCE、どちらにも振れる多様性のある計画が求められました。
家から職場まで移動して働き、帰宅して家で過ごす事を内包した、暮らしながら働くというスタイル。
プライベートとパブリックが同居した状態を素直に反映した計画は、既存の間取りをほぼ転用しました。
回遊性のある平面計画、高さに変化をつけた断面計画、素材を徐々に変化させた仕様計画によって、プライベートとパブリックとを、部屋と部屋をゆるやかなグラデーションによって繋げる事ができました。

「空との間とは?」
この場所の、このビルの、この部屋、だからこそのデザインを目指しています。
建築時には金太郎飴のように計画されていますが、現在までの時間の中で同じ部屋は一つとしてありません。
そもそも、階が変われば景色も光も風も変わってきます。
今回の2室の特徴として南向きの広いバルコニーとその先の下町的風景が挙げられます。
しかし、外部から玄関までのアクセスは内階段・内廊下を徒歩で4階まで、これは通常だとマイナス要因でした。
そこで、空との間(ソラとのアイダ)というコンセプトで2つの繋がりを作る事にしました。
1つ目は、地域や景色などの外部と部屋との繋がりを強調しようとしたこと。
2つ目は、ビルと部屋との繋がりをプラスに変換しようとしたこと。
この2つを、室内に外部要素を取り込む事で実現しようとしました。
1号室は外部要素の土間によって、靴を履いたまま室内に入り、そのままバルコニーに出ることができます。
2号室は外部要素の青いPタイルによって、空が水面に映ったかのように、そのまま外の景色に連動していきます。
まちを構成しているビル、ビルを構成している部屋、これらを等価に扱ってシームレスに繋げる事ができました。

「余白とは?」
入居者さんのライフスタイルはどんどん変化し、多様性を帯びてきています。
今回のSOHO & RESIDENCEというテーマもまさにその表れです。
工事は半分で終わらせることもあれば、作り上げる場合もあります。
余白は自分でトンカチを持って作業することもあれば、好きな家具などのインテリアで設えることもあります。
大切なのはきっかけを作る事、ワクワクする空間でどうのように使うのか考えるのが楽しい事だと思っています。
それはやはり、部屋だけでは解決できず、まちやビルと繋がった場を作る事に繋がってきます。
今回の2室は作り上げました、デザインとしては100%作っていますが、たくさんの余白があります。
この状態を楽しんで、入居者さんが120%、150%の使い方を実現し豊かに過ごしている状況に繋がる事を願っています。

ARK74_ 401号室「空との間1」

ARK74_ 402号室「空との間2」


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再生デザイナー 森岡陽介

no.3 コンセプトは「空との間」

解体も終わり順調に工事は進んでおりますのでコンセプトのお話。
今回は「空との間」。
響きが良いし、色々イメージが湧きませんか。

リノベ中の401、402号室の元々の間取りはこんな感じでした。
なかなか珍しい間取りですが、少ない手数でより心地良い場にリノベート出来そうでした。
【401号室既存間取り】

 

【402号室既存間取り】

 

そこから生まれた「空との間」。
小高い丘に登った時に感じる開放感。
地上から少し離れただけで得られるのは、いつもと違った視点、心地良い高さ、自由な空。
こんな感覚を求めて設計しています。
また、室内は共用部や外部の要素を取り込み、曖昧な場を設けることで自由な余白を創っています。
その余白を上手く使いこなすことで、豊かな時間を得られることを期待しています。

工事後はこのような間取りになります。
【401号室計画間取り】

 

【402号室計画間取り】

 

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再生デザイナー 森岡陽介

no.9 完成してしまいました。

no9 皆さま、お久しぶりでございます。ご無沙汰している間に、お部屋全室完成してしまいました。そして、こちらでもご紹介していたフルリノベの301号室が決まってしまいました。 成約済みですが、まず301号の完成写真からご覧いただくとして… R0012118R0012326R0012335R0012365 さてさて、前回お約束していた402号室のご紹介です。 402号室のテーマは原状回復+機能性ということで、何も意匠的なことはしていません。居室はそのままに、設備が新品となりました。そして、この部屋には浴室換気暖房乾燥機がつきました。お仕事バリバリのシングルさんには嬉しい設備ですね。また、配管の更新もあわせておこなわれ、トイレ・洗面・浴室(こちらも、もちろん新品!)に向かうアプローチは床が一段上がっています。   「お部屋はそのままに」ですが、以前リフォームした際に床はフローリングに変更されています。だから、この部屋は居室に手を加えませんでした。まだ使えるものを替えるの、もったいないですもんね。 実際、この1DKの間取りの部屋は古いまま住んでいただいている入居者さんがいらっしゃいます。それも、古くからご入居いただいている方だけでなく、リノベ物件を見に来てこの間取りの部屋に決めたという方が結構いらっしゃるんです。ポテンシャルが高いということですかね!  (↓新高砂マンション402号室 写真。AM10:00頃撮ってます、日当たり良いですね。) 12345678   「もったいない、変える必要ない」 これが、この部屋のリノベーションルールです。それでは、また物件情報掲載したらお知らせいたします。     ツボネ

no.8 遅ればせながら

no8 あけましておめでとうございます。   久々に、301号室をのぞいてみたら、床の養生が取れ、塗装まで終わっていました。 床面は部屋に入るとパッと目に飛び込んでくるし、面積的にも広いので、一気に完成に近づいた印象ですね。今回は、ナラ材の無垢フローリングを使っています。   今日は新年一発目のブログ更新ですので、あわせてプラン紹介までしたいと思います! no8_1 新高砂マンションは建築当時に、きちんとプランニングされた物件なのでポテンシャルが高く、状態が良ければ、レトロマニアの方なんかは当時のままでも住めると思います。 なので、今回のリノベーションでもあまり変更しなくてもいいかなぁ…なんて、思ったりして。。 でも、より素敵に、より快適に暮らしていただくため、上の間取り図のように変えてみました。   間取りの大きな変更は6畳の和室がダイニングキッチンからそのまま続きでフローリングになった程度でしょうか。 それから、元・トイレが洗濯機置き場に変わり、トイレは洗面・脱衣スペースに組み込まれた、っといった感じ。 その他には、現状ではたくさんある収納を、収納という役割はそのままに、収納する目的を明確にしてみました。 いたってシンプルな変更プランですが、文字で伝える以上に、生活には変化があるんじゃないかな~と思います。 「プラン紹介」と言っておきながら、この程度の説明でスミマセンが、これでおしまいです。   301号室ばかりフューチャーしてしまって、原状回復+機能をテーマにした402号室の紹介が全然できていないことに、 今さら気付きました。次回は402号室の紹介をしたいと思います!ということで、本年もR100プロジェクトをよろしくお願いいたします。     ■メディア情報■ 1/25(月)発売 f-sketch2-3月号 に引き続き、 1/28(木)発売 福岡モン2月号にもR100プロジェクトが登場いたします!そしてなんと嬉しいことに、この301号室が紹介されています。 皆さん、是非ご覧ください!       ツボネ

no.3 第二弾の第二弾①

no3 一番最初の投稿でも説明しましたが、このR100プロジェクト第二弾は新高砂マンションの5部屋の空室を、3つの段階(2部屋、2部屋、1部屋)に分けて改装していきます。そして、第一段階の「原状回復」の2部屋は先日、プロジェクトブログスタートと同時に募集開始となりました。   続いては、第二段階「原状回復+α」の2部屋です。こちらの2部屋、一方は意匠的なアイデアを加えて(605号室/2DK)、もう一方は設備投資をして機能的に(402号室/1DK)、という考え方で改装していきます。 402号室は水周りをきれいにして、洗濯機置き場を設置します。その反面、居室には手を入れないので、リフォームといった感じです。設備では、初採用の浴室乾燥機が登場します。これは、一人暮らしのOLさん、サラリーマンにとっては最強兵器なんじゃないでしょうか?天気を気にせず、時間を気にせず、洗濯物を干せる幸せ、PRICELESS!…です。   605号室は意匠的なアイデアで。これは、考え甲斐があります。例えば、どこか一か所に棚を付けて2室を緩やかに仕切るとか、フローリングにするとか…。いろいろ選択肢がある中で、今回は造作はほとんどせず、壁に色をつけ、廊下から食堂室にかけてを無垢フローリングを貼ることにしました。あと、スイッチプレートも変えてみました。 no3_sw no3_fl no3_dr 壁にポイントカラーを塗装とか、カラークロスを貼るとかは、業界誌ではよく目にする結構在り来たりなリフォーム手法ですが、今回は色にこだわって、うちらしくやってみました。在り来たりとは言いましたが、弊社は一度もこういうことをやったことがなかった。。。キッチンは水色に、トイレはライムイエローに、そして6畳の和室はラベンダー色に。鮮やかすぎず、かと言って沈んだ感じにならないよう、そして何より既存の雰囲気にマッチするよう、色調整は慎重に行いました。   畳×ラベンダーの色・素材の組み合わせは私にとってもチャレンジでした!今でも、これはいい! と思ったり、やっぱり失敗かな… と思ったり。いまだに判断がつかない、ラディカルな部屋です。まだ、表替えしたばかりの畳の緑が目について私の思惑とはまだ少し違っていますが、畳が退色して茶色くなったら畳縁の鮮やかなグリーンとラベンダーがいい感じになるのではないかと思うんですがね…、まぁ細かいこだわりです。何より、もう塗っちゃってますから、後戻りはできません。   とまぁ、こんな感じの605号室も、もうそろそろ募集開始です。もう一方の402号室はというと、第3段階のフルリノベとあわせ、現在工事中ですので、次回レポートします。     ツボネ

no.2 No Concept But Good Sense

no2

原状回復の2部屋の募集資料&物件紹介ページができました。 ※下記、物件ページはスペースRデザイン物件紹介ページにリンクしています。食堂室の既存フローリングがいい感じの609号室とバリでか!ルーフバルコニー有りの205号室です。

新高砂マンション609号室

pdf >> 609号の詳しい物件情報を見る

新高砂マンション205号室

pdf >> 205号の詳しい物件情報を見る

本日のブログタイトルは、今回の原状回復2部屋の改装テーマです。「コンセプトはないけど、まぁまぁいい感じ」ってところです。カッコつけたテーマなわりに、改装自体は本当に大したことはしていないので、タイトルと出来上がった部屋の違和感を感じますが、まぁ…良しとしてください。   さてさて、今回の原状回復で何を一番こだわったかといいますと、それは、壁の色。通常だと真っ白に塗装します。今回も白に変わりはないのですが、控えめな白で塗装しています。どう控えめかというと、一度使われたような白色です。入居当時は真っ白でも、住んでいると色がだんだんと落ち着いてきますよね。あの感じ、あの色を再現してもらいました。   新高砂マンションの場合、鴨居や廻り縁なんかの木部が居室内を巡っていて、普通に壁を真っ白に塗装してしまうと、木部と白い壁のコントラストが強調され、結構うるさい感じになってしまうんです。それを抑えるための、控えめな白がとっても小さなこだわりのようですが、今回の最大のポイントです。部屋に入った瞬間の、印象もこれでグッと和らいでいるし、レトロ感が出たように思います。   それ以外のこだわりは特にありません。あとは必要なもの、網戸/洗濯機パン/玄関のダブルロック/モニター付きインターホン(これはかなり嬉しいですよね!)を付け加えて、経年物件のネック項目を補完しています。全体的に古い雰囲気を壊さないように、がんばりすぎない”脱力系”改装になってます。   「レトロ物件に住みたいけど、セキュリティとか設備は最低限欲しいな~、私」なアナタ、「自分のインテリアセンスを存分に発揮して、この部屋を俺色に!」というそこのキミに、届けー!    ツボネ

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