no.02 法務会館の402号室で考えたこと

竣工まで間がないので連日投稿の森岡です。

昨日に続き402号室で考えたことです。

【囲まれる安心感】

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25㎡の402号室は絶妙な包まれた感のある部屋です。
約6帖と3帖の居室、2帖のキッチン、それぞれが寄り添い少しずつ影響し合いながらこの部屋は構成させています。

今回、床以外は大きな解体を行なわず既存の間取りを継承しながら新しい価値を創出する事にしました。
SOHO、働く場として長い時間を過ごすことができる開放感を出すために、室内をフレーム化し線を強調しました。
線に囲まれることで、面は自由な存在になり既存の間取りが新しい存在に生まれ変わります。

小さな部屋の境界が薄れていきながら、囲まれる安心感に包まれることで法務会館の管理体制の延長線上にある、
この場所ならではの場所になって行く事を意識しています。

お部屋に関するお問い合わせはスペースRデザインまで。


再生デザイナー 森岡陽介

no.01 法務会館の401号室で考えたこと

概要を発表した後、しばしの空白期間を置いてしまった、再生デザイナーの森岡です。
いよいよ連載スタートと思ったら、あと2週間で竣工・・・汗。
さて、法務会館は1974年(昭和49年)築のレトロビル。
隣のビルに常駐されている管理人さんがビルと入居者さんとまちをゆるく繋いでくれます。
舞鶴の中でもこの一画はのどかで優しい時間が流れているようです。
そんな法務会館の401号室で考えたことは

【繋がりの安心感】

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58㎡の401号室、元々あった個室3室は廊下で繋がっていただけの分断された状態でした。

今回、壁の一部を取り除いて2DKのような1LDKへとリノベーションした室内は回遊性のある居室とプライベート性
の高い居室をつくりメリハリのある生活を可能にする間取りとしています。

分断していた部屋と部屋を繋ぐため、壁や建具を針葉樹合板で仕上げる事で連続性をつくりました。
身体に近い床から6尺(約1.8M)という一定の高さを強調し、部屋の重心を落とす事で場の安定感を高めています。

ほぼ既存の間取りの壁を操作し、連続性と安定感を持たせる事が法務会館の管理体制の延長線上にある、この場所
ならではの安心感に繋がって行く事を意識しています。

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再生デザイナー 森岡陽介

no.6 まとめ

前回の投稿から1ヶ月半。
見学会が終わり、残工事も終わり、年末になってようやく気持ちが落ち着いてきました。
今回のARK74_に様々な方が関わっている中のデザイナーの立場で、
「SOHO & RESIDENCEとは?」
「空との間とは?」
「余白とは?」
について振り返りたいと思います。

「SOHO & RESIDENCEとは?」
住居(RESIDENCE)として使用されてきた今回の2室ですが
ARK七番館の建つ高砂という地域を俯瞰して見てみるとバス、電車、地下鉄へのアクセス、つまりビジネスの要素を持つ天神・博多との相性の良さを再認識します。
働くという側面は確保したいと思いました。
また、近くには市場やスーパーがあり、大通りから少し入っただけで静かで落ち着いた下町的な環境を手に入れられます。
暮らすという側面も確保したいと思いました。
そこから生まれたテーマSOHO & RESIDENCE、どちらにも振れる多様性のある計画が求められました。
家から職場まで移動して働き、帰宅して家で過ごす事を内包した、暮らしながら働くというスタイル。
プライベートとパブリックが同居した状態を素直に反映した計画は、既存の間取りをほぼ転用しました。
回遊性のある平面計画、高さに変化をつけた断面計画、素材を徐々に変化させた仕様計画によって、プライベートとパブリックとを、部屋と部屋をゆるやかなグラデーションによって繋げる事ができました。

「空との間とは?」
この場所の、このビルの、この部屋、だからこそのデザインを目指しています。
建築時には金太郎飴のように計画されていますが、現在までの時間の中で同じ部屋は一つとしてありません。
そもそも、階が変われば景色も光も風も変わってきます。
今回の2室の特徴として南向きの広いバルコニーとその先の下町的風景が挙げられます。
しかし、外部から玄関までのアクセスは内階段・内廊下を徒歩で4階まで、これは通常だとマイナス要因でした。
そこで、空との間(ソラとのアイダ)というコンセプトで2つの繋がりを作る事にしました。
1つ目は、地域や景色などの外部と部屋との繋がりを強調しようとしたこと。
2つ目は、ビルと部屋との繋がりをプラスに変換しようとしたこと。
この2つを、室内に外部要素を取り込む事で実現しようとしました。
1号室は外部要素の土間によって、靴を履いたまま室内に入り、そのままバルコニーに出ることができます。
2号室は外部要素の青いPタイルによって、空が水面に映ったかのように、そのまま外の景色に連動していきます。
まちを構成しているビル、ビルを構成している部屋、これらを等価に扱ってシームレスに繋げる事ができました。

「余白とは?」
入居者さんのライフスタイルはどんどん変化し、多様性を帯びてきています。
今回のSOHO & RESIDENCEというテーマもまさにその表れです。
工事は半分で終わらせることもあれば、作り上げる場合もあります。
余白は自分でトンカチを持って作業することもあれば、好きな家具などのインテリアで設えることもあります。
大切なのはきっかけを作る事、ワクワクする空間でどうのように使うのか考えるのが楽しい事だと思っています。
それはやはり、部屋だけでは解決できず、まちやビルと繋がった場を作る事に繋がってきます。
今回の2室は作り上げました、デザインとしては100%作っていますが、たくさんの余白があります。
この状態を楽しんで、入居者さんが120%、150%の使い方を実現し豊かに過ごしている状況に繋がる事を願っています。

ARK74_ 401号室「空との間1」

ARK74_ 402号室「空との間2」


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再生デザイナー 森岡陽介

no.2 この機会に確認

今回の解体では部分的に天井を撤去しました。
ARK七番館は天井懐が深いので空間的な魅力が増すのです。

が、予想もしていなかった配管が現れました!
部屋は最上階、上は屋上、何じゃこりゃ?

40年以上も天井裏に隠れたいた配管。
リノベをしなければなかなかお目にかかれない代物です。

これはビルの事をもっと知る良い機会と言う事で
オーナーさん、管理会社さん、工務店さん、僕、みんなで雨に打たれました。

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再生デザイナー 森岡陽介

no.1 解体の美しさ

遂に工事が始まりました!
まずは解体。
工事工程のなかでいくつか好きな時間があるのですが、その一つが解体です。
40年以上の長い時間のなかで、色んな歴史を積み重ね、時には本来の姿が消された場所。
その積み重ねを理解し、本来の姿を見せてくれるのが解体だからです。
そんな無垢な姿を最高に美しく感じます。
これから約1ヶ月この2室と向き合っていきます。
この街の、このビルの、この2室がどのような魅力を重ねていくのか、お楽しみに!



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再生デザイナー 森岡陽介

no.2 もう、プラン公開

こんにちは。みなさま。蝶和ビル本館リノベーション「GROW!!Creative SOHO」。
解体工事も順調に終わり、電気屋さん、左官屋さん、水道屋さんが続々と現場で汗を流して頑張って頂いております。
そして来週からはいよいよ大工工事がスタート!楽しくなって参りました~!!

で、今回は、な、な、ななんと!
いつもはもったいぶっている間取り図を早々に公開いたします。
基本計画をもとに現場の流れに身を任せて制作するタイプなので、造っていく過程で若干の変更があるかもしれませんが(笑)

505号室「土間が繋ぐ」/43㎡(倉庫≒4㎡)

603号室「縁側を楽しむ」/35㎡(倉庫≒4㎡)

各プランの詳しいご紹介はまた後日!!

蝶和ビルの詳しい情報はこちらまで

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キタザキ

no.1 イメージについて

新しいプロジェクトが始まり最初の投稿。
何だか入学式前のような心地良い緊張感があります。
リノベーション事業部再生デザイナーの森岡です。

第7弾の今回は大名の杉の宮マンション。
テーマは”SOHO” and “DINKS” 。
大名で暮らすとはどういうことなのか。
建物、場所、使い方、これからの杉の宮マンションにとって
何が大切なのかを考えて行きたいと思います。

さて、今回は2室同時に進めて行きます。

401号室

2面採光なので風が通る快適な部屋。
外と外を繋ぐ窓、その特性を活かした心地良さを創っていきます。
イメージは”LINE”

705号室

最上階のこの部屋は外の景色が見渡せる部屋。
街の景色と部屋が繋がる、自然な心地良さを創っていきます。
イメージは”GREEN”


来週から工事が本格始動します。
3月初旬には見学会を予定してます。
お楽しみに!

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再生デザイナー 森岡陽介

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